H22年度 県立高校一般入試分析

 H22年3月11・12日に岡山県の県立高校の一般入試が実施されました。
 県立全日制の高校では53校7862人の募集に対し9773人が出願し、平均競争倍率は1.24倍(前年度1.22倍)となりました。11日に実施された学力検査の結果、見事7918人が合格しました。
 今回は、H22年度の学力検査の分析を紹介します。今後の入試対策の参考にしてください。

国語

大問 内容 解答数
【1】 聞き取り検査 3問
【2】 小説文 7問
【3】 説明文 6問
【4】 古典+意見文 4問

 【1】聞き取り検査、【2】小説文、【3】説明文、【4】古典+意見文 の4題が出題されました。
 【1】聞き取り検査は、課題の文章と資料から、3名の登場人物の意見の違いを理解する問題でした。人物Aが資料を用いて何を伝えようとしているのか、人物B・Cが、その提案に対して賛成・反対しているのかを、的確に聞き取らなければなりません。聞き取り検査では、様々な人物の意見や要点をメモする訓練をしておきましょう。
 【2】小説文は、例年通り、受験生の年齢に近い人物が主人公でした。主人公である女子中学生と母親のそれぞれの気持ちを、2人の会話を通じて読み取ることが重要です。 
 【3】説明文は、やや抽象的な内容であったため、本文をはっきりと理解することが難しい問題でした。一方、それぞれ十文字、二十五文字で抜き出す問題は、本文中で具体的に説明されている部分が限られているため、探し出すことは容易でした。
【4】古典は漢文が出題されましたが、解説文を読めば解ける内容が多い問題でした。ただし、今年度は百五十字程度の意見文が出題されているため、作文・意見文が苦手な生徒は点数が抑えられました。

過去入試問題 H22年度

 

社会

大問 内容 解答数
【1】 地理 6問
【2】 地理 4問
【3】 歴史 6問
【4】 歴史 4問
【5】 公民 9問

 【1】地理、【2】地理、【3】歴史、【4】歴史、【5】公民の5題が出題されました。
 【1】【2】地理では地理の用語がほとんど出題されず、地図・グラフ・統計から判断する問題が大部分でした。また、二酸化炭素の排出量と中国の経済発展の関係を示した問題が出題されたように、最近のニュースが問題となることもあるので、注意しましょう。
 【3】【4】歴史では地理に比べ歴史の用語を答えさせる問題が多く見られましたが、文章の中に用語をあてはめる形式の問題が多いです。単語だけを覚えるのではなく、前後の文章とともに覚えるようにしましょう。また、「同じ時代に起こった出来事を選べ」と言う問題がよく出題されます。年表の問題を数多く解きましょう。
 【5】公民では、資料から読み取る問題と、文章の中に用語をあてはめる問題がバランスよく出題されていました。今年度の問題は用語を答える問題が中心でしたが、公民分野には内閣や国会など、細かい数字を覚えなければならない問題が出題される可能性がありますので注意が必要です。

過去入試問題 H22年度 H21年度 H20年度

 

数学

大問 内容 解答数
【1】 小問集合 10問
【2】 連立方程式 1問
【3】 二次関数 4問
【4】 規則性の問題 3問
【5】 図形の合同と平面図形 6問

 【1】小問集合、【2】連立方程式、【3】二次関数、【4】規則性の問題、【5】図形の合同と平面図形の5題が出題されました。
 【1】小問集合は、定期テストレベルの非常に基礎的な内容でした。入試対策の第一歩として、このレベルの計算は全問正解できるようにしておきましょう。
 【2】連立方程式は、問題自体は非常に簡単でした。しかし、文章題を読み取って式に直すことや、答えを出すまでの過程を説明することが苦手な中学生が増えています。近年、連立方程式の難易度が下がっていますが、難しい問題が出題されても対応できるよう、レベルの高い問題にも取り組みましょう。
 【3】二次関数、【4】規則性の問題も、連立方程式と同様に例年に比べ基本的な内容ですが、文章題の読み取りが苦手な中学生は戸惑ったようです。文章内の数字を、指示に従って公式やルールにあてはめながら正解を探し出す問題は、来年度以降も出題される可能性が高いです。今年度のような文章題は、早い段階で解いておくようにしましょう。
 【5】図形の合同と平面図形は、例年通り難易度の高い問題でした。岡山県の証明と図形の問題は、非常に難しい問題が出題されることが多いです。このような問題は、解ける部分を探して部分点をねらうことも重要です。解ける問題から解く、という姿勢を忘れないようにしましょう。

過去入試問題 H22年度 H21年度 H20年度

 

理科

大問 内容 解答数
【1】 生物(植物のなかま、生殖と細胞) 7問
【2】 地学(気象観測、天体・地球) 5問
【3】 化学(水溶液、化学変化と質量) 14問
【4】 物理(電流のはたらき運動の規則性) 8問
【5】 地学(地球と太陽系) 6問

 【1】生物分野、【2】地学分野、【3】化学分野、【4】物理分野、【5】地学分野の5題が出題されました。
 【1】生物分野は、重要語句を覚えていれば解ける問題でしたが、遺伝の問題は発展的な内容でした。
 【2】地学分野は、太陽電池の発電量から、様々な情報を読み取る問題でした。
 【3】化学分野は、一度は必ず解いたことのある水溶液の実験の問題でした。実験の内容と結果を詳細に覚えるようにしましょう。また、【1】の遺伝の問題と同様、これまでは発展的内容とされてきたイオンの問題が出題されています。今後、新たに教科書や問題集で扱う分野は、入試で出題される可能性が高いですので、新しい分野の問題には注意しましょう。
 【4】物理分野は、電流と運動の問題が組み合わされた問題でした。電流・運動などの物理の問題は中学生が最も苦手とする問題のひとつです。後回しにせず、しっかりと取り組みましょう。
 【5】地学分野では、宇宙に関する問題が出題されました。昨年は皆既日食やスペースシャトルなど、宇宙に関する話題が多い年でした。今年度のように、世間で話題となった分野から出題されることがありますので、新聞やニュースにも興味を持つようにしましょう。

過去入試問題 H22年度 H21年度 H20年度

 

英語

大問 内容 解答数
【1】 リスニング 9問
【2】 会話文 6問
【3】 長文(会話文) 5問
【4】 長文(物語文) 6問

 【1】リスニング、【2】会話文、【3】長文、【4】長文の4題が出題されました。
 【1】リスニングは、例年並の難易度でした。あらかじめ問題を読んでおいて、質問内容を想像しながらメモを取るようにしましょう。リスニング対策として、中学3年間で英検3級を取得できるような勉強をおすすめします。
 【2】会話文は、会話の内容以上に、資料を読み取って英語に直せるかどうかがポイントでした。
 【3】長文(会話文)は、意見の異なる2人の生徒と、それに対する先生の助言を読み取る問題でした。【2】会話文とは対照的に、会話の内容の読み取りが重視されています。
 【4】長文(物語文)は、質問に対する答えは基本的な内容でした。しかし、長文を読むことに慣れていない受験生や、単語・文法が覚えられていない受験生には、長文の意味をとるだけで時間がかかりました。また、【2】と同じく質問に対して英語で答える問題が出題され、英作文の能力も求められています。

過去入試問題 H22年度 H21年度 H20年度

 

 

 H22年度の県立高校の一般入試の問題は、単語や用語をそのまま答えさせるのではなく、覚えた単語や用語を利用して記述させる問題が目立ちました。近年の傾向として、暗記力以上に、読解力や表現力が必要とされています。入試対策のスタートとして、単語・用語・公式は必ず覚えなければなりません。しかし、入試レベルの問題が解けるような実力をつけるには、さらに読解力や表現力を身につける必要があります。
 岡山県の入試問題には、一部の問題を除くと、定期テストレベルの基礎的な内容のものが多く出題されています。基本の問題をおさえた上で、早い段階で文章題や記述問題に取り組みましょう。

 

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