○総評
今年度の入試問題は、基礎・基本を重要視するとともに、応用力もしっかりと身に付いているかみる問題となっていた。単純に記憶力だけを問う内容ではなく、事項についての理解や観察力、分析・思考力を正確に見極められる出題傾向となっており、受験生の思考力や思考過程を重視した問題で、物事を論理的な視点でとらえようとしているかを見ようとする出題であった。
平均点は各科目ともに50点~60点を想定して作成されているようだが、科目によっては想定した点数よりも難易度が高かったり、問題文を読んでもすぐに問題の意図が掴みづらいものもあったようだ。
詳しい受験情報に関しては、県のホームページもご覧下さい。
http://www.pref.yamanashi.jp/kyouiku/top.html(山梨県教育委員会)
次に下のPDFファイルをプリントして新しい入試制度についてもご確認下さい。
・新入試選抜制度について(PDF)
国語は、「読み・書き・聞く・話す」といった基本的な内容確認と、「関心・意欲・態度」「知識・理解」もはかる分野がバランスよく出題されている。問題も昨年と同様に大問が4問出題された。大問1では漢字の読み書き問題、行書の特徴を問う問題、四字熟語の問題。大問2では声音言語についての基本的な内容について問う問題。大問3では説明文と古文についての出題があった。説明文の問題では、全体の構成や段落、文との関係を正確に読み取れる力があるか問う問題であった。古文については、「係り結び」や「かなづかい」の基本をしっかりと理解されているかを問う問題であった。現代語訳を参考にすることで内容理解が可能な問題であった。大問4の文学的文章の問題では、場面設定や登場人物同士の関係を理解しながら読み、登場人物の心の動きに注目出来るかが正解の鍵となった。最後の作文については、比較的書きやすいテーマであったこともあり、自分の考えやその考えについて分かりやすくまとめて表現する能力が求められた。
数学は、「数と式」「数量関係」「図形」の範囲ごとにバランスよく出題されており、複雑な計算問題も少なく時間をかけて取り組める問題ないようであった、また、数学的な見方や考え方で知識を活用する問題があり、思考過程や解法の手順が検査できるような記述式問題であった。全体を通して見ると例年通り学年や範囲ともにバランスよく出題されており、問題数も大問6であった。大問1と大問2は基礎・基本を問う問題となっており、正確な計算力が必要とされる。大問2の作図では、問題の意図を正確に読み取って「何を作図すれば題意に合致するのか」を考えることがポイントである。大問3では同じ大きさのサイコロを並べ、見ることができる目はいくつであるかが認識できるかが重要であった。大問4の証明問題では、全て記述式の証明であった。解法パターンに日頃より慣れておく必要がある。大問5は関数と図形の面積を絡めた問題であり、毎年必ず出題されるのでこの問題についても解法パターンに慣れておく必要がある。大問6の空間図形に関する問題では、題意をしっかりと理解した上で答えを導き出す問題であった。
リスニング問題は全体の30%でほぼ例年通りの出題であった。全体的にはコミュニケーションを重視した問題構成となっており、英文の内容を早く正確に読み取れるかが鍵となった。長文問題では文脈から判断して表現する出題であった。全体の出題傾向としてはほぼ例年通りとなっており、大問が5問出題された。文章問題では長さも昨年と同程度であり、代名詞やbe動詞の使い方などがしっかりと定着しているか問われる問題であった。大問5はメールの内容を読み取る問題であり、英語の総合的な力を確かめる出題となった。
理科はこれまで授業で行ってきた実験や観察の内容に重点が置かれた出題であった。学年や範囲もバランスよく出題されており、3年間の積み重ねが必要とされる。また、イオンや仕事の原理についての出題など、新学習指導要領への移行措置が見受けられた。全体的には各学年から均等に出題されており、理由を説明する問題や図をかく問題など記憶力だけでは解けない問題であった。また、実験や観察を中心に基本や思考力を問う問題も見受けられた。大問1では植物の体のしくみの問題。大問2では天体の動きの問題。金星の見え方や位置を求める問題。大問3では化学変化の中和の問題。塩化水素をイオンのモデルで表現する新しい出題であった。大問4では仕事とエネルギーの問題。滑車を動滑車とみられるかがポイント。大問5では動物の体のしくみの問題。音の伝わる速さから反応時間を計算する問題であった。大問6では化学変化の問題。3種類の水溶液を電気分解した様子を比較した問題。大問7では天気と天気の変化からの問題。大問8では光の反射や凸レンズの問題。見える範囲を求めるには、升目と定規を使って作図する問題であった。
社会は問題の中に山梨に関係する資料を多く用いて、資料を活用して解く問題があった。歴史・地理・公民の3分野にわたって出題されたが、歴史の問題では中世史の問題が多く、歴史を中世や近世といった区分でとらえ、全体の流れをつかむことが重要である。地理の問題では地図やグラフを絡めた問題や日本の標準時子午線を記入する出題があった。全体的に知識の丸覚えだけでは正解出来ない問題となっており、資料を活用して考える力が必要であった。公民の問題では国会に関する問題やオバマ大統領の演説から核兵器に関する問題があった。日頃からニュースや出来事に興味を持ちながら学習することが重要である。